過去最多の271億円 稚内市の新年度一般会計予算案 給食費半減 幼・保に拡大

 工藤市長は19日、正庁で会見を開き、新年度当初予算案などの概要について発表した。一般会計予算案は過去最多規模となり、重点事項として▽人口減少対策▽人材確保対策▽地域医療対策▽DXの推進▽ゼロカーボン推進の5つの取り組み挙げた。
 総額は482億5430万円。市長選で骨格予算だった今年度当初予算から4%の18億4680万円増。一般会計は271億3700万円と7・3%の18億4300万円増え、特別会計75億1330万円で0・8%の5780万円増加、企業会計は136億400万円で0・4%の5400万円減少した。
 人口減少対策については高校生までの医療費無償化はじめ、小中学生を対象としていた給食費半減を新年度から保育所・幼稚園に通う3歳~5歳児にも広げ子育てしやすい環境を整え少子化対策を図る。
 人材確保対策に関しては、技能実習生などの外国人の生活支援などを行う国際交流員の配置などで人材不足の解消に向けて取り組むとし、地域医療対策では来年度から市立稚内病院に9年ぶりに泌尿器科の常勤医の配置が決まり、市民の皆さんが安心して暮らせる環境整備を行うとした。
 新年度予算案に関し市長は「重点項目とした事業を着実に進め、誰もが安心して住み続けられるマチづくりを進めていく」などと述べた。

「3月補正は1億318万円減額」
 市の本年度3月補正予算案は、一般会計3億206万9000円減額、特別会計3632万5000円追加、企業会計1億6255万8000円追加され総体として1億318万6000円の減額。
 これにより本年度の予算は517億4208万7000円と前年度から2・7%の増額となった。