地域エネルギー会社「北風と太陽エナジー」誕生 社長に石塚英資氏

 地元企業など7社が出資した地域エネルギー会社「北風と太陽エナジー」の設立発起人会は8日午後、文化センターで会見を開き、代表取締役に就任した石塚英資氏(石塚建設興業社長)が今月26日に会社を設立し「今年10月以降、高圧設備を備える市内41カ所の公共施設に電力を販売したい」などと語った。
 当初は2016年設立で検討を進めていたが、コロナ禍やロシアによるウクライナ侵攻での燃料高騰などによって会社設立が遅れていた。会見前の発起人会で市内5社と稚内市風力発電大手ユーラスエナジーホールディングス(東京)が出資し、資本金5800万円で設立し事務所は中央3の丹羽ビル内に構えるなど定款内容を決めた。
 会見した石塚代表は「地域の再生可能エネルギーを核として地域新電力会社を介した再エネ電力の地産地消により、外に出ていたエネルギーの資金を域内で循環させ、宗谷地域全体の活性化を目指す。日本のてっぺんから二酸化炭素削減に貢献できるよう取り組みたい」など抱負を語った。
 会社設立後、先ず既存電力会社から供給する格好で今年10月以降市立稚内病院や市役所学校などに電力を販売。将来的には企業や一般家庭にも電力を供給する計画にある。
 役員は次の通り。
 ▽取締役 田中克良(稚内市企画総務部長)、加藤潤(ユーラスエナジーホールディングス稚内支店長)、中田伸也(中田組社長)、富田伸司(富田組社長)▽監査役 藤田隆明(藤建設社長)、髙島健吾(桜井電業所社長)。