時の話題 「先の景況は」
どの業界も悪いので致し方ないことと諦めていたコロナ禍から感染症上の区分がインフルエンザ並みの5類に引き下げられたことを契機に一気にテンションが上がっているようだが、その実はと言えば夫々の家庭、会社、業界に事情があるので一気呵成ではない。
稚内信金から昨年10~12月実績と今年1~3月見通しの景況が明らかになったが、どの業界も1~3月は厳しい状況になる可能性が強いようだ。
自動車販売が堅調な予想をしているものの他は推し並べて相当悪化するものと予想している。中には煙幕を張るのが好きな社長さんがいるようだが、大方は正直で「悪化する」と読んでいる方が大半のようだ。
社長は当然、収支を見て予想しているが、見立てに反し好転する会社も少ないながらあるので単純に「景気の先行きは悪い」と判断できぬも己が会社の実績を知り尽くしている社長さんの予想は雲泥ほど違うことにはならないであろう。
今、大きな問題になっているのが人手不足であることに異論をはさまぬとて、仮にこの先、人手不足が解消されようと以前の売上げと利益を上げられるのかと問えば「否」と回答せねばなかろう。
人口が減っているのに高齢者が増える一方ではマチの活力が生まれる筈がなく経済パイが縮んでいるのだから上がり目はない。そりゃ一部企業の中には良い所もあるだろうが、全体として縮小に向かっている経済情勢を変えるには無理がある。
市長や社長には先行きを読める力が求められている。正確な分析力が土台となろう。