時の話題 「人手不足」

 稚内職安管内というから稚内の人手不足が深刻だ。稚内職安の昨年12月の月間有効求人倍率が2・40倍と、前月11月から0・30㌽もハネ上がった。要するに求職に対し求人が2・4倍にもなっているということであり、巷の経営者が嘆くのも分かる。
 一般事務や軽作業には求人が殺到し1倍を割っているのだが、建築・土木・測量の技術者、看護師、医療技術者、重機オペレーター大工・左官など特殊技術・技能を要する職業には微々たる求職しかなく、全体の求人倍率を押し上げているものの、どの仕事も人手不足が顕在化している。
 65歳までの生産年齢人口減少と高齢化現象が要因なのだろうが、それにしても全職場で人が足りない。
 「コンクリートより人」の民主党政権により土建業は新規募集を控えたが、自民党が政権に返り咲くと国土強靭化が声高に叫ばれるもおいそれと減らした人の補充ができず、高齢化の進展もあって重機オペレーター不足が深刻化してしまい除排雪にも支障を来たす。
 零細企業だけでなく稚内信金、稚内市なども募集しても笛吹けど踊らず状況は変わらず平日にも拘らず遊技場駐車場の車両の多さには「どうなってるの」という感を強くする。
 男は働いてなんぼでしょ―との思いがある筆者にとってプー太郎は罪悪そのものであり積極的な社会参加を期待している。
 全国・全道平均より求人倍率が2倍ある雇用状況の悪化への対処策はないのか。短い人生、アリかキリギリスかの比較論でなく、仕事こそ最上のものという道徳論でないのか。