市体育館でタンク破損し重油漏れ 被害防止策講じる

 稚内市の秋山淳一教育部長、北浜宣治建設産業部長が30日午後、会見を開き、市体育館横に設置してあるタンクから重油が漏れ、一部が海や川に流れたことをを明らかにし「住民、漁業関係者の皆様には多大なるご心配、ご迷惑をお掛けしていますこと心よりお詫び申し上げます 」などと陳謝した。
 先週25日夕方、体育館付近の住民から「油の臭いがする」との通報があり、職員が現地を確認。その場で油の臭いを確認したが、暴風雪による吹き溜まりがあり発生源を特定できなかった。
 吹雪が収まった26日、重油が入っている燃料タンク周辺を重機で堀り起こしたところ、給油管が外れ、A重油900㍑が漏れ、タンクが空になっていることが判明。海への流出が確認され、稚内漁協や町内会にも油漏れがあったことを連絡した。 
 油漏れの処置として道路側溝に油吸着マットを設置し、市体育館から宝来地区を流れるトベンナイ川までの延長450㍍の排水管を高圧洗浄車などで洗浄し、中和剤の散布も行った。河口には20㍍のオイルフェンス2基を設置し海への被害拡大防止を行ったことなどを説明した。
 今回の油漏れは、重油タンクを連結する給油管に23日からの大雪や吹き溜まりによる雪の重み加わったことで破損したことが原因とし、壊れた給油管の復旧は完了している。
 重油の大半は27日までに道路側溝などから回収できたが、河口への油流出は若干続いており、オイルフェンス設置を継続し吸着マットで油回収を続けることにしている。
 前浜ではギンナン草漁が行われているが、影響があった場合に秋山教育部長は「漁協と連絡をとりながら真摯に対応したい」とし、周辺住民から健康被害の報告はない。

ニュース

前の記事

天北堆