時の話題 「男芸者」

 標題だと女性へのハラスメントなどとお叱りを受けそうだが、本題は太鼓持のように人に気に入られようとあくせくする男にならないよう努めなければならないことを言いたかっただけの話である。  
 何故いきなり標題だけでなく、このような書き出しになったのかと言えば、NHKテレビの「うたコン」に長身男性が揃ったコーラスグループ純烈が出演したからである。
 日帰りのスーパー銭湯に余興的に出演していた純烈は、元戦隊ヒーローに主演した俳優中心のコーラスグループで、テレビで見ていても観客と一体となった演出で人気があり紅白歌合戦に出場する徹底したショーマンシップには舌を巻いてしまう。本来筆者の嫌いなグループなのだが、何故か目を離せない。
 格別歌が上手い訳でなく、どちらかと言えばB級映画の存在感なのだが、憎めず、ついつい引き込まれてしまう。オバさんに人気があるように聞くが、母性本能をくすぐるのであろう。オジさんも気になるグループなのである。
 今回の小欄のテーマは純烈はともあれ男の生き方を書きたかったからであり常日頃、筆者が社員に言っている「群れるな」「嫌われろ」「男芸者になるな」について語りたかったこともある。
 前述したよう群れず嫌われ他人に媚びずに生きてきたという自負の心を会社の若い社員に伝えたかったからである。
 どの業界もこの先、厳しい時代が到来し、へいこらするようでは荒波を越えるのも難しかろう。要は男芸者になるなということである。