【稚内労基署昨年労災数】2年連続し死亡はゼロ 前年比38%減の総計119件 

 稚内労基署は旧ろう12月の同署管内(天塩遠別も)の労働災害発生状況をまとめたが、前年に続き死亡災害ゼロとなり、同署管内での連続記録は初めてとなった。
 休業4日以上の労災は製造業3件、建設業2件、漁業、通信業、社会福祉施設各1件の8件。具体的には橋台設置工事で鋼管杭の打設中、杭打機のスクリューに付着していた凍った土の固まりが落下し下にいた作業員の左肩に当たり骨折(建設業30代男性・休業見込み1カ月)▽住宅のアンテナ工事で2回外壁に設置しようと高所作業車から1階屋根に降りようとし滑り落ち左足を骨折(建設業40代男性1カ月)▽水産食料製造工場で清掃作業中、稼働するコンベアに付着していた魚の残滓を取り除こうとしたところ左腕を巻き込まれ骨折(製造業20代女性2カ月)▽コンベアの一部を運んでいる際バランスを崩し転倒し倒れたコンベアと地面の間に右足を挟まれ足首を骨折(製造業60代男性1カ月)など。
 令和5年一年間の労災は119件(前年191)と前年から38%も減少した。新型コロナウイルス関連は16件だった。
 60歳以上の高年齢者の労災は33件と全体の28%だが、50歳以上に拡大すると60件に増え50%占めるまで上がった。
 産業別の昨1年間労災数は次のとおり。
 ▽製造業 18件(前年29)▽土石採取業1件(同0)▽建設業25件(同25)▽道路貨物運送 10件(同8)▽その他の運輸 1件(同1)▽林業 2件(同1)▽漁業 15件(同25)▽商業 6件(同12)▽清掃業 1件(同3)▽畜産業6件(同21)▽その他の事業 34件(同65)