時の話題 「忙中に閑あり」

 暴風雪で天手古舞の忙中に閑ありと言うわけではないが、好角家の筆者の初場所談を書かせていただく。
 12日目(25日)まで大関取りを窺う関脇琴の若が11勝1敗とトップに立ち横綱、大関3力士のモンゴル勢が追う。これから4力士の星の潰しあいがあるのだろうが、12日目までの相撲内容を見る限り琴関の優位は変わらず霧島、照ノ富士、豊昇龍の順で続くか。
 横綱照関の評価を高くしなかったのは取口の内容もあるが、最終盤の疲労への懸念からだ。ただ修羅場を潜り抜けてきている照関の鬼の形相そのものの執念は激しいものがあり土壇場になれば力を発揮するやも知れない。
 順当なら賜杯は琴関か霧関の争いになるのか。競馬予想風に言えば本命琴の若、対抗霧島、穴照ノ富士、大穴豊昇龍ということになるのか。
 相撲場所ある期間2週間は私的スケジュールは入れず5時以降の後半戦をテレビ桟敷で見ている筆者は祖父のよう身体全体を揺さ振らないものの、俄か解説者のよう対戦を予想し何だかんだと独り言を話す。だいたい予想どおりだが、勝負事には綾があり小が大を制するかの如く弱い力士が勝つこともある。まさに人生の縮図だ。
 幕内以外に気になるのはケガで幕下上位に下がった元関脇の若隆景と伯桜鵬のことである。若関6戦全勝、伯関5勝1敗と好戦績で安堵している。3月場所には関取(十両)に戻るだろうから活躍を期待している。
 暴風雪で明け暮れそうな今週だが、相撲でも見て一喜一憂しながらも吹雪の憂さを晴らしてもらいたい。