白魔吹き荒れ4日目 稚内市 除雪追い付かず生活麻痺

朝早くから除雪作業をする市民


バス通り道道抜海港線の除雪作業

 暴風雪警報が発表されている稚内は25日雪を伴った30㍍近い暴風が吹く大荒れの天候となった。稚内地方気象台は午後にかけてまとまった雪が降る恐れがあり、猛吹雪による交通障害などに警戒を呼びかけている。
 北東の風が強かった前日に変わって、発達した低気圧の影響で強い北風が吹いた25日午前、宗谷岬で28・6㍍、開運28・5㍍、声問26・2㍍の最大瞬間風速を観測。朝までに市街地で20㌢前後の降雪があり、暴風による吹き溜まりで家の玄関周辺が腰辺りまで雪で埋まる状況になっている箇所もあった。
 25日も未明から3日連続の一斉除雪が行われ、幹線道路を優先しての作業となり、生活道路も除雪車がフル稼働しているが、吹き溜まり箇所が多く作業が追いついていない状況になっている。
 朝早くから除雪作業をしていた緑地区の男性は「今週に入ってから毎日、除雪作業で疲れた」とうんざりしていた。
 25日、3日連続し幼稚園、小中学校などが全て臨時休校した。悪天候で道幅が狭く市内路線バスは全区間が終日まで運休し、フェリー、JR、飛行機なども欠航した。
 悪天候でキタカラ内の土産店「ワッカナイ・セレクト」が25日、臨時休業した。休業を伝える貼り紙を掲示したスタッフは「バスもストップし、従業員も出勤できずやむを得ない」と話していた。市内でもスーパーなどが悪天候により休業する所があった。

 気象台によると、午後から北風によって雪雲が入り、大雪になる恐れがある。予想される最大瞬間風速は35㍍26日朝までに多い所で20~30㌢の雪が降る見込みで「暴風に加え、午後から更に雪が付くので吹き溜まりなどに警戒し、明日まで不要の外出は控えてほしい」と警戒を呼びかけている。

「国・道・市道とも寸断状態」
 暴風雪が続いている影響で、国道238号線の一部の通行止めが続いており、稚内に通じる幹線道路は国道40号だけと、辛うじて陸の孤島化を回避している。
 既報の富岡23号通など市道4路線は、24日午前10時15分から通行止めが続いており、萩ヶ丘1号通(富岡1丁目1番地〜大谷高前)も25日午前7時半から通行止めされた。
 道道稚内空港線、稚内幌延線、稚内猿払線、稚内天塩線(西浜4〜天塩55・8㌔)などの通行止めも続いている。
 国道40号の豊富・幌富バイパスは上下線とも24日から通行止めが続いている。

「公共施設休館」
 25日、南・東・宝来・富岡はまなす地区活動拠点センター、温泉童夢、総合勤労者会館ポートサービスセンター、港のゆ、水夢館、総合体育館など体育施設、みどりスポーツパーク、こまどりスキー場、風~るわっかない、少年自然の家、樺太記念館、旧瀬戸邸、文化センター、市立図書館などは臨時休館。

「悪天候でごみ収集中止」
 25日、悪天候のため全区域でのごみと資源物回収は中止。

「氷上体験走行会は中止」
 悪天候のためコース造成が困難として、27日に大沼で予定されていた氷上スタッドレス体験走行会は中止となった。