時の話題 「成人の君達へ」
「成人おめでとう」は古めかしい言葉になった感あるも大人への第一歩を歩み始めたのには違いなく、当人はもとより御両親らの気苦労を称えたい。
18歳以上に選挙権が与えられるなど20歳を世間一般で〝大人〟とする境目が希薄になろうとする中、例えばだが交通事故(大方死亡事故)の加害者になったり罪を犯したりした場合に実名で報道されるということは裏を返せば社会の一員となったということであり自己責任が生じる。
この連休、稚内市など自治体主催の成人を祝う集いが開催され、当人たちは「大人としての自覚を持ち今後の人生を歩んでいきたい」など殊勝なことを言うが、実態はと言うと未だ子供こどもしており覚束無いというのがとうに成人を終えた人生諸先輩の感想であろう。
中学・高校、その上の専門学校・短大・四大での経験を否定するものでないが、人生はこれからが勝負なのは論を俟たないものの、生き方として親の庇護から脱却し自らの責任と覚悟を持ち生きていかなければならない。
政治家には二代目、老舗や程々の規模の会社には後継ぎという選択肢があるものの、だいたいは民間でも官庁でも就職し(なかには芸術などフリーランスの道を選ぶ人はいるだろうが)切磋琢磨して行かなければならない言い換えれば鎬を削るということである。
人生に勝ち負けがあるならばだ勝負はこれからである。甘えは許されず、どんな障壁があっても乗り越えて行かなければならない。優柔不断でなく決断し左右どちらかの道を選ばなければならない。