時の話題 「おぞましい新年」
「新年明けましておめでとうございます」と書く新年最初の小欄だが、新年立て続けにあった大地震と航空機同士の衝突にお屠蘇気分など吹き飛んでしまった。
元旦の一時を寛いでいた北陸地方の人々をマグニチュード7・6(推計)という大地震が襲い3日までに73人の死者を出し、倒壊した家屋などの下に生き埋めになっている人も相当数おり三桁台への犠牲者が出ることも予想される。
倒壊した家屋だけでなく13年前の東日本大震災を想起する津波により建物が流される光景はおどろおどろしい限りであった。
「令和六年能登半島地震」と命名された大地震は地下深くのプレートのズレによって引き起こされたもので、そのプレートの移動距離は40、50㌔にも及び流体(水)によって滑りやすくなったのが要因のようだ。
半島突端の珠洲市周辺では2020年から地震活動が活発化しており昨年5月には震度5の中規模の地震が発生している。関係者は注意していたが、人知を超えた自然活動の前にあっては成す術なしと言ったところか。
稼働休止中とはいえ半島に数基ある原発に大きなトラブルなかったことが不幸中の幸いといえようか。
地震国日本。全国何処でも大地震が起きるリスクがある。1923年の関東大震災以来101年もの間、巨大地震が発生していない首都圏が最も危惧されるところで、政府は省庁移転など真剣に検討しなければならない。
稚内とて断層帯ありサハリンの地震による大津波の危険性だってある。他人事でない。