時の話題 「手綱緩めずに」

 給料アップの大合唱の中、官公庁と大企業に冬のボーナスが支給された。コロナ禍後の経済再生などあって大盤振舞いのようだが、稚内など地方都市での支給額は増えるのであろうか。個人的見解として懐疑的ではある。
 ただ稚内ではコンビニの雄ローソン出店も手伝いアルバイト時給は大都会並みの1200円まで上昇しており倣ったかのように高い時給を出し募集している会社があるものの、それは極く一部だ。
 ニシン、沖底漁と稚内経済をけん引してきた水産業は健在で、前年度100億円以上の取扱高があった宗谷漁協は、福島第一原発処理水の海洋放出による中国の日本産水産物の禁輸措置によって当初相当な危機感あるも稚内市、道などの支援もあり懸念されたほどの大きな変化はなく今年も100億円ほどになるようで、稚内漁協のナマコも壊滅的な痛手にはならなかった。
 沖底業界衰退後、稚内の経済を支えてきた建設業界は景気の後退はさりながら技術者・労務者不足があり受注額を減らしているよう側聞するも元々高レベルにあった売上が中レベルになっただけで巷間言われるほど心配していない。
 ただ心配なのは人口減少であり減船・国鉄民営化など大きな問題がないのに毎年、確実に600人以上減るのは異常だ。コンビニ戦争真っ最中ながら将来スーパー休業という事態も想定される。
 何やかやありながら残す12日間は何事も無いよう過ぎるだろう。
新年も松の内まではいいにしても、それからが正念場となろう。市会議所、信金は手綱を緩めないことだ。