時の話題 「トリガー条項」

 市内にあるセルフスタンドのガソリン価格は下がったと思う暇なく上がり、今はレギュラーで1㍑167円(税込み)。政府の元売りへの再補助が決まった10月には一時150円台後半まで下がったものの、以降は160円、163円、167円と小刻みに値上げされている。
 第一に思うのは補助金の使われ方が適切なのかどうかだ。庶民目線では疑わしい。ここに来てトリガー条項凍結解除が声高になっているのも無縁でなさそうである。
 同条項は2010年の民主党政権時に導入されたもので、ガソリン価格が1㍑160円で3カ月続けて値上がった場合に揮発油税・地方揮発油税の一部25・1円の課税を停止することができるが、翌11年の東日本大震災より発動が凍結され今日に至っている。
 ここに来てトリガー凍結解除が水面下から浮上したのは高止まるガソリン価格を抑えるのと、国民民主党を与党に引き入れる自民党の策謀もあるのか。
 いずれにしても凍結が解除されれば政府の補助金並みの税軽減がなされ、今の助成が切れる来年5月以降も現価格が維持されることになり国民は歓迎している。
 しかしトリガー凍結解除によって国は1・5兆円もの財源が必要となり鈴木財務大臣が難色を示している。鈴木大臣の発言には義兄の麻生自民党副総裁の意向があるのではとみられている。
 我々国民は油売る暇なく働いているというのに政争の具とはね。
 油の高騰解除には何の事はない円安を是正すればよく日本銀行の判断が待たれる。