藤田氏 後輩にエール 稚高開校100年 事故、リハビリなど講演
稚内出身で東京大会まで4大会連続しパラリンピック自転車競技に出場した藤田征樹さん(38)=藤建設=が22日午後、母校の稚高で講演し「これからの人生は成功も失敗も様々な経験をしてほしい。やってみて得る力は大きい」などと後輩たちにエールを送った。
2002年度稚高卒の藤田さんは08年北京12年ロンドン、16年リオデジャネイロのパラリンピック3大会で銀3つ、銅2つのメダルを獲得。21年東京大会はメダル獲得はできなかったが、コロナ禍中市民に勇気と感動を与えた。
稚高創立100周年事業として、全校生徒約430人を前に「やってみて、得るチカラ」と題し講演した藤田さんは大学2年生の夏休みに帰省した際、交通事故に遭い、両膝下を切断。リハビリし大学生活に戻った話しやトライアスロンへの挑戦などを経て「一緒に練習した仲間が速く、義足でやっていた自分も速く走りたいと自転車を練習していく中でパラサイクリングに出会いました」と今の道に進んだことを紹介。これから社会の道に進む上で「稚内の中だけにいると見えてこないことがたくさんあります」とし、大会で海外などに行くことも多い藤田さんは「別の地域に行くことで稚内の良さも見えてくる」などと伝えた。