時の話題 「勤労に感謝し」

 あすの「勤労感謝の日」を前に稚内商工会議所主催の会員企業並びに勤続従業員表彰式が昨21日開催され、夜には企業表彰で栄に浴した創業100周年の稚内印刷はじめ顕彰された会社の関係者らが集まり祝福する催しがあった。
 勤労感謝の日は元々新嘗祭と呼ばれる皇室の行事で一言で申すと五穀豊穣を願う祭事であったが、太平洋戦争あとの1948年、GHQ(連合国軍総司令部)により皇室に新嘗祭は残すものの、一般国民に対しては勤労を感謝する祝日とし、それは高度成長期の〝企業戦士〟として稚内でも商工会議所が主催し称えることになり、12回目を迎えた会員企業表彰式は中田会頭が創立し続けられている。
 今年はこの道一筋の勤続55年の人が2人、50年も1人いるなど皆稚内の発展を支えてきた207人(73事業所)の祝意を示し賞状と祝い品を贈呈した。
 5万8千人以上いた人口が3万千人まで減るのに比例し経済規模が縮小する一方、新しく会社を始めた起業も少なくなく、いけいけどんどんから脱皮する個性ある業種の芽吹きもある。
 官が大手を広げるようでは町の発展はなく民間の発想豊かな行動が稚内の持続可能な発展に資するものと個人的に思うも、少子高齢化、若者人口の流出が発展の芽を摘み取っているのも現状だ。
 人口減少抑制策は医療の問題などあり困難を極めるであろう。がその停滞を突き破るのが官民問わない若者たちの斬新な思考と行動である。
 転機の日は近いと信じているも茨の道でしょうな。