時の話題 「稚高100周年」

 栄光の歴史がある稚内高等学校(稚高)が創立100周年を迎え4日文化センターで記念式、その夜にはサフィールホテル稚内で祝賀会を開催する。
 稚高の始まりは大正12年(1923年)3月、「北海道廰立稚内中学校」と「北海道稚内町立実科高等女学校」両校が産声を上げたのが始まりで、昭和25年(1950年)に両校が合併し「北海道稚内高等学校」となり、この間、稚高から独立していた商工高を平成23年(2011年)に統合し現在に至る。
 これまでの卒業生は2万2615人を数え稚内・道北ばかりか道内・国内に優秀な人材を輩出している。
 工藤市長も卒業生で筆者も50年前の卒業生である。稚高から東大を卒業し旧大蔵省の官僚になった人もおり道庁、稚内市ばかりか一流企業の役員を務めた人など、きら星のごとく光を放つ人材がいたのは同窓生として誉多いことである。
 学業ばかりでなくスポーツにも秀逸な人材がおり文武両道の精神を生み出した歴史は「誠実」「勤勉」「和協」という校訓に刻み込まれている。
 1世紀100周年というのは大きな節目であり今後110年、20年と歴史を積み重ねて行くことになるのだろうが、少子化に伴って小中高とも在籍する児童生徒が減少しているのが気懸かりであるものの、これまで築き上げてきた歴史は不変なものがある。
 全国各地から記念式に集う250人余りの同窓各氏の想いは人生の一時を稚高で送ったという心のレガシーであろう。「北斗の星の指すところ」との校歌を忘れることはない。