750人参加し稚内初開催 がん予防道民大会 市民が識者の講話など聴く

 道や稚内市など主催する第53回がん予防道民大会が20日午後、文化センターで開かれ、専門家の講演を通じてがん予防の正しい知識、がんを早期発見する検診受診の重要性などへの理解を深めた。
 稚内で初めて開かれた道民大会では会場とオンライン参加の750人余りを前に、主催者として鈴木道知事代理の宗谷総合振興局長の清水目局長が「がんは予防と早期発見が有効的な対策です。大会を契機に定期的な検診をお願いします」、北海道対がん協会の加藤元嗣会長が過去に市立稚内病院で内科医として勤務したことを振り返り「稚内で大会が開催されるのは大変嬉しい。予防として禁煙や子宮頚がんワクチン、ピロリ菌の除去が有効」などと挨拶。工藤市長が「がんは不治の病のイメージを持つ方もおられますが、治療しながら生活や仕事ができる人がおります。早期発見と正しい知識を深めることが重要」などと述べた。
 このあとKKR札幌医療センター病院長の磯部宏氏が「肺がんで困らなくなる日を目指して~北海道から進行肺がんを無くそう!」と題して特別講演し、肺がん予防として禁煙の重要性、北海道は全国で一番低い検診率にあることなどを触れた上で「肺がんの治療は良くなっているとはいえ、まだまだ厳しい病気。がん細胞を発生させないためには禁煙と受動喫煙を考えなければならない。早期発見と早期治療が大事です」と述べ会場に訪れた稚高生170人と大谷高生100人に向け「喫煙はがんを発生しやすくする。タバコは絶対にやめてほしい」と説いた。
 このあと、健康講話で医療キャスター・ジャーナリストの松本裕子氏が「がんと共に生きる~医療現場の取材から見えた大切なこと」と題し講演した。

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