水産物禁輸対処など要望 自民党12区支部 移動政調会を開く

 自民党北海道第12選挙区支部宗谷管内ブロック協議会による移動政調会が24日、サフィールホテル稚内で開かれ、管内の代表者が武部衆議らに中国による日本産水産物輸入の全面停止に伴う影響への対策などを要望した。
 武部衆議、吉田、三好両道議に加え、山梨稚内開建部長、清水目宗谷総合振興局長らがオブザーバーとして出席。要望会に先立ち武部衆議が「ALPS処理水や新型コロナ、物価高騰など各々が抱える課題にしっかりと取り組んで参りたい」などと挨拶したあと、猿払村を皮切りに10市長町村長、農協・漁協組合長らが夫々の立場で懸案事項の支援策を要望した。
 稚内市の工藤市長は▽中国による日本水産物輸入の全面停止に伴う影響への対策▽医師及び医療従事者の確保▽国境地域における交通インフラの整備・稚内自衛隊の体制強化▽脱炭素先行地域の選定▽長距離海底直流送電の道北地域への延伸▽国道40号名寄・稚内間の整備促進▽酪農生産基盤の維持と強化対策▽水産資源の管理など14項目。中田商工会議所会頭は▽特別事項として中国における日本産水産物の輸入禁止への対応▽新型コロナ感染症及び物価高騰等に係る経済対策▽稚内空港の利活用促進並びに整備促進▽国土強靭化の着実な促進▽地域経済再生に向けた国の財政政策の促進など17項目について要望した。

「林衆議迎え政経セミナー」

 自民党道第12選挙区支部宗谷管内ブロック協議会主催の自民党政経セミナーが23日、サフィールホテル稚内で200人余りが参会し開かれた。
 三好、吉田両道議が地域の課題に対する思いを語ったあと、武部衆議は東京電力福島第一原発の処理水放出に伴い中国が日本産水産物輸入を全面停止したことなどに触れ「早く現場の方々の不安が解消できるよう取り組んでいきたい。クリーンエネルギーや観光、食糧分野などで北海道は重要な地域。宗谷、オホーツクというポテンシャルのある地域が元気になるよう発展させていきたい」などと述べた。
 続いて経済産業大臣幹事長代理などを歴任した林幹雄衆議は「幹事長室から見た自民党政治」と題して講演した中、故郷を守るための地方創生について「子育てしやすい環境、地元で働きたいという若者のために仕事を作り実行するのが自民党政治」などと強調していた。