時の話題 「土地神話かね」

 地価調査結果が発表され1平方㍍当たり4千万円以上の土地(東京都銀座)がある一方稚内のように1万数千円の所もあり格差が広がっている。
 東京、大阪、名古屋の3大圏だけでなく福岡、札幌など地方の都市圏でも旺盛な土地需要によって上昇しており、最先端半導体を製造するRapidus(ラピダス)を誘致した千歳市の地価は栄町(住宅地)、北栄(商業地)、泉沢(工業地)が全国1~3位までの上昇率を示し、同じく半導体大手の台湾積体電路製造(TSMC)が進出する熊本県大津町の地価も急上昇している。
 3年以上に及ぶコロナ禍の経済停滞で日本の経済力は落ちたものの、ひるんでいては失地回復は望めないとの岸田総理の号令一下、日本も世界市場に打って出ようとの意気込みによって最先端半導体事業を手掛けることでの地価高騰は読み筋ではあるが、大都市圏含め将来性ある地域と稚内のように田舎町の悲哀に呻吟する地域との格差は覆いがたき状況に至っている。
 自ら事業を創出できないマチは合併なりし退却しなさいと宣言されたかのようとも受け取れ、それにしても土地の価格に差があり過ぎる。土地だけでなく資産を持つ人とそうでない人の格差が拡大しているといえようか。
それは東京と北海道、札幌と稚内の差といえ如実に現れているのが地価ということになるようである。
 資産があってもアノ世に持っていけないとうそぶいても濡れ手で粟とも言うべき土地神話は是正されるのが宜しいのではと思うのが市井の常識かな。