被災地トルコ行き供養 天徳寺の山本住職 浄財を寄付し復興祈る


 宗谷岬にある天徳寺の山本大雲住職(55)が8月下旬、今年2月に起きたシリア・トルコ地震のトルコの被災地を訪れ、寺の法要で集まった浄財を現地(アドゥヤマン)の市役所に寄付すると共に被災状況などまのあたりにし、亡骸ばかりでなく被災した人々の悲しみを思い供養する慰霊の旅をしてきた。
 2月6日に起きたマグニチュード7・8という巨大地震によってトルコで4万8000人以上、シリアを合わせると5万4000人以上の人が亡くなったという惨状のニュースを聞き及び山本住職は被災地の早い復興を願うと共に「現地に行き支援したい」との思いが募り8月21日、羽田空港から13時間かけイスタンブールに着き、それから国内線に乗り換えカイセリ空港より車でカッパドキアまで移動し更に500㌔以上ある被災地アドゥヤマンに到着した。
 被災地では10万人もの被災者がテントや仮設住宅で不自由な避難生活を余儀なくされ、その後の豪雨によって車は流され仮設住宅も浸水するという惨たんたる状況にあった。
 現地視察する中で、アドゥヤマン市役所に寄付しに行った際には歓迎されたとのことであったが、高熱を出し一日寝込んだこともあったという。
 山本住職は「人間関係の悪化も災害も共存調和から外れた行為による結果であり、広い視野で見ると何を優先すべきか、社会を見極めていくことの重要性を痛感しました。社会の中で起こる様々な変化を受け入れ行動をしていくことが大切なことです」と、連日40度という酷暑の中、1週間滞在したトルコでの供養活動で稚内プレス紙にコメントを寄せていた。