今回は慶應生9人来市 市長を表敬 医療課題解決に向け

 医療などの課題を住民から聴き取りする地域診断を通して解決策を提案しようという慶應義塾大学の医学生9人が、16日から稚内を訪れ研修している。
 昨年秋、道北勤医協宗谷医院の鈴木院長と慶應義塾大学の春田教授の縁で、同大学医学部の村上太朗さんが稚内を訪れ1カ月間に亘って事業主や町内会などから医療はじめ様々な課題について聴き取りし、最後の発表会では稚内を医学生らが訪れるフィールドワーク推進都市を目指しつながりを増やすことで医療課題など解決できる一助になるのではないかと提言した。
 教授らの縁はもちろん、村上さんの提言の甲斐があり、稚内を訪れたいという医学生2人、看護医療学部6人、薬学部1人の9人が今回参加。16日夕方は学生と春田教授らが工藤市長を表敬訪問し学生が自己紹介し研修の目標について話したあと工藤市長は「昨年の村上さんの発表で地域との繋がりや健康など別な観点から研究されていることに感銘を受けました。医療不足、高齢化など課題を抱える中、若い人達が応援してくれることはありがたく期待するばかりです」などと話していた。
 学生代表の坪田侑也さん(医学部3年)は「地域医療に関心があり神奈川などでも研修してきました。稚内は医師不足の課題がある反面、在宅での連携など日本のモデルになり得る都市なので研修を通し学ぶと共に提言して行きたい」などと話していた。
 今後は27日までに事業所や町内会のほか、高校や小学校訪問など通して25日午後5時半から発表会を開く。