時の話題 「お盆と終戦の日」

 来週はお盆の週になる。今生き命があるのは御先祖さまのお陰であり家を続けていることに感謝し供物を上げ焼香し合掌する。
 正式には盂蘭盆と言い、祖霊を死後の苦しみの世界から救済するための仏事で、生きている者が先祖に感謝するのでなく迎え火を焚き先祖を迎えるためにあるのがお盆、15日が終戦の日に当たることもあり戦後は亡くなった方々の鎮魂の意味合いも強くなっている。
 広島、長崎への原爆投下を受け敗北を認めざるを得なかった太平洋戦争は、原爆だけでなく特攻隊攻撃など若者を死に追いやった東条英機ら軍幹部の罪は重い。火の玉になり竹槍で原爆に抗うなんていうのは滑稽としか表現しようがない。赤紙1枚で招集され戦地に散った幾十万もの命を想う時、よくぞ馬鹿げた戦争をやったものだと、米軍との戦力差を見誤った軍部の低能ぶりには諦めを通り越した愚鈍と語らざるを得ない。
 筆者が仮に当時、招集される年代なら何か変てこりんな薬を飲むなどし病弱を装い招集逃れをしたのではと考えることがある。
 お盆に終戦記念日が重なる日本列島では高齢者は鎮魂の思いがあるだろうが、若い人達は露ほどもなく生きてし生きる今を楽しんでいる。
 あと20年すれば〝お呼び〟がかかる筆者自身にあって家族もだが会社を守らなくてはならない。子供こどもしていた孫達は成長し、若い社員も一人前になりつつあるのは喜ばしい事だが、家も会社も託せるのかと問われれば帯に短し襷に長しと言わざるを得ない。杞憂だといいのだが。