けさイカ漁船入港 稚内漁協市場前 水揚げなく今後の漁不安視

 1日朝、稚内港に今年初めてイカ釣り漁船1隻が入港した。水揚げはなかったものの、所用のため稚内に急きょ入ってきたという船長は「今年もマグロにイカを食われ全然とれない」と漁の先行きを不安視していた。
 石川県沖などで漁を行い、イカの群れを追って北上し青森、函館、石狩沖などで漁を続け、毎年のように稚内港に一番乗りする八雲町のイカ釣り漁船「第27勝宝丸」は1日午前6時過ぎ、稚内漁協市場前の第2副港に入港した。
 大漁だった年で一日数千箱の水揚げがあった石川県沖では今年、多くても100箱前後しかなく、イカの群れを追って北上したものの、函館や石狩沖ではクロマグロの群れが多く、イカを食い荒らしているという状況を語った船長は「去年も水揚げは酷い状況だったが、今年は更に悪い。燃料費も高く、このままでは漁を続けられない」と話していた。
 稚内では船の整備・点検で数日間滞在し、石狩沖などで漁をする仲間の水揚げ状況を見て今後は、漁に向かいたいとしている。