時の話題 「感謝の心持」

 そぼ降る雨も午後から雨足が速くなるようである。昨日正午過ぎの事である。
 2週間ほど前であれば雨が降るとグ~ンと気温は下がっていたが今頃というのは下がらない。稚内に夏が来たということである。
 先日、若葉公園を歩いているとアジサイが20輪ほど咲いており紫色の鮮やかなこと。雪が融け公園内で散歩できるようになってから若葉が繁り蕾が膨らんでくる様子を見てきたので開花の日も間近かと思っていただけに美しいアジサイを見ることができたことに感謝している。
 日本人は他人への感謝の気持ちが強い国民性があると言われ、江戸時代の長屋での互いを助け合うのはその象徴であり、他方、隣の貧乏は鴨の味などと他人の不幸を喜ぶところもあり、他人の悪い方の噂をするのもその類であろう。
 人生に勢いがある時は誹謗中傷も気に留めないものだが、陰りが見えてくると必要以上に敏感になり反応してしまう。
 また、お得意の禅問答でも始まったのかと揶揄されそうだが、雨だとついつい余計な事を考えてしまう。
 コロナ禍が明ける間際まで来ているせいか稚内を訪れる観光客もこの3年分を取り返すかの如く増えている。ノシャップ岬にある恵山泊公園の日が沈む光景に魅せられた観光客が大勢いるが、老朽化しみすぼらしい躯体の寒流水族館が異彩を放っている。
 札幌から来て稚内で勤務する人が「どうにかならないんですか」と愚痴をこぼすも無い袖は振れぬとばかりに改築しようとする話はない。急がなければ。

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