時の話題 「ぶり返しなきよう」

 それまでの全数把握から定点把握に変わった5月8日以降の新型コロナウイルス感染症の感染者は、ここに来て沖縄を中心に増加しており、6月18日までの1週間で1つの医療機関当たりの全国の平均患者数は5・6と、前の週から10%ほど増えている。
 沖縄に至っては28・74と突出しており、新型コロナウイルス感染症対策分科会の尾身会長が「第9波に入ったのでは」と警鐘を鳴らしている。
 定点把握というのはインフルエンザなど感染把握に用いられており1つの医療機関での1週間の数値として公表しているので正確な感染者実数ではないことお断りした上で今月18日まで1週間、全国では前の週から2451人増え2万7614人感染した。
 2類→5類に引き下げられたことでインフル並みの公表を是とする政府方針からの定点把握だが、実際、今年1月の第8波以降の小康期から人数としては増加しており尾身分科会会長の発言になったのだろう。実状はというと感染者は増加しているが、重篤者含め死者は感染拡大期に比べ歴然と減少している。
 水際対策も緩和され観光を主体に人の動きは活発化しているが、3年半に亘る災禍経験から自衛策は講じられるようになっており、以前のデルタ株のような強力な派生種が出てこない限り慌てることもあるまい。
 専門家の悪いところは感染症の恐さを十分知っているだけに必要以上に神経質になってしまうことであろう。5類引き下げは予防策など自己責任生じることであり日本国民の熟度が試されている。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

次の記事

天北堆