先週のことども
1平方㍍当たりの地価が公示され、経済活動が活発化しようとする中、全国的に昨年に比べ上昇しているが、日本のてっぺん稚内はまったく上がり目なく商業地(中央3アーケード街)住宅街も下落。平成8年から28年連続し下がった。
人間というのは古来から土地所有意識が強く、かつて他国の土地に侵略し、今またロシアがウクライナに侵攻したよう歴史が物語っており、土地への執着心は異常とも言えるほど強い。
日本だって応仁の乱や戦国時代のよう領土の奪い合いをし無辜なる民を苦しめ、江戸時代から明治政府に代わる維新のドタバタの際や太平洋戦争終了時の混乱期にのべつ幕なく土地を買い漁った大地主がその後の高度成長期によって巨万の富を得た。
今年の商業地ナンバーワンは例によって東京銀座の山野楽器店前の5380万円。住宅地でも500万円台なのに稚内は商業地が2万3900円、住宅地は高くても1万3300円(萩見5)であった。比べると商業地で0・04%に過ぎない。
稚内の衰退を如実に表した地価とは言えるが、商業地の標準値をアーケード街にすること自体がおかしくないか。大黒2オレンジ通りにするのが妥当でないのか。
いずれにしても選定地に拘らず稚内経済が一部の業界を除き塗炭の苦しみを舐めていること、市や商工会議所のトップや職員は認識すべきであろう。
人口減少が止まらず医療過疎が叫ばれて久しい稚内。打開策を真剣に考える正念場を迎えているのは確かで折良く選挙がある。