大阪市の八尾さん アメリカ大陸縦断めざし2月から道内でリヤカー引きの訓練終え来市
リヤカーを引き、今年春にアラスカをスタートし南北アメリカ大陸縦断を目指している大阪市の八尾惇史さん(25)が、苫小牧からリヤカーでの冬の北海道徒歩縦断訓練を終え、稚内に到着した。
将来はプロの冒険家を目指し昨年3月には世界で最も過酷なマラソンといわれるサハラ砂漠250㌔のコースを1週間かけて走るサハラマラソン大会の完走後、現地で買ったラクダで2000㌔のサハラ砂漠を冒険する旅に挑戦するなどしてきた。
八尾さんは、今年5月から2、3年かけてアルゼンチンまでの2万㌔以上を歩く南北アメリカ大陸縦断を計画し、その出発点である極寒の地のアラスカの寒さを体験するトレーニングとして2月5日、苫小牧を発ち釧路や中標津など通りオホーツク海側を1日30~40㌔のペースで北上し、ゴールの宗谷岬に今月9日夕方、到着した。
1カ月に及んだ冬の北海道旅の殆どは野宿するテント泊で「旅の途中は目の前が吹雪で視界が全く見えないホワイトアウトを体験したり、100㌔あるリヤカーでの峠越えは坂道が凍ってたりして大変でしたが、リヤカーを引っ張る時の足の使い方や寒さ対策など良い訓練になりました」と振り返る。
今回の旅より更に過酷さが増す南北アメリカ大陸縦断について「スタートするアラスカの町から次の町まで800㌔以上は何もなく自分で食糧を持って歩かなくてはならない。厳しい旅になると思いますが、歩くことで人との出会いや達成感を感じながら何としてでも縦断したい」と語っていた。(武田誠司)