時の話題 「市の新年度予算案」
稚内市の新年度予算は4月に市長・市議選が行われることから経常的経費や継続事業に係る経費を中心に編成した〝骨格予算〟とはいえ、既に議会で可決した市庁舎新築費22億4558万円によって膨らみ一般会計当初予算額は253億円(前年度対比0・3%増)と地方債(借金)を5億6千万円ほど増やさなければならない窮屈な編成になった。
上限30%のプレミアムが付いた地域商品券発行の事業費9270万円の一部が新年度の繰越事業になることなどあって市当局は「地域経済が停滞することのないよう配慮した予算編成とした」としている。このプレミアム券に関しては一般市民(消費する側)より事業者側(商品券取扱店)の方がより期待が大きいようで、指摘する通り疲弊する経済回復の起爆剤になるよう願っている。
現職の工藤広氏に対峙する他の立候補の具体的姿は水面上に現れていないが、1人もしくは2人、立候補に前向きだと側聞するも、誰が市長になろうと要らぬ混乱なきよう努めるのが為政者としての務めになる。
企業会計は136億5800万円の予算案のうち病院事業会計が今年度対比4・6%増の89億円と多額になっている。常勤医補充のための出張医への報酬が嵩んでいるのが要因とされている。
人口減により普通交付税が減額され厳しい歳入状況にあるも、ふるさと納税を増やすなどして財源の中味を充実させ、アフターコロナに向け観光業の更なる充実、確固たる水産業のより一層の振興を図り足腰強い経済にしなければならない。