時の話題　「高校の定員割れ」

　道教委が２５日公表した公立高校の当初出願状況によると、宗谷管内全ての高校で定員割れしてしまった。
　全日制の合計募集人員４８０人に対し出願者２７２人。倍率は０・６倍と低かった。
　北海道全体では、募集人員３万１３０人に対し出願者２万９４８０人。０・９８倍だ。石狩学区では、軒並１・３倍ほどで高いところは１・９倍もある。
　それでも全日制合計では１・１倍となっている。他の学区は、大きな市では１・１～１・３倍だが、本市と同程度の規模の市や町の公立高校は１倍に満たない状況である。
　毎年度３年間の具体的な高校配置計画と、その後４年間の見通しを示す公立学校配置計画が策定されているが昨年９月に示された計画書を見ると、宗谷の中学校卒業者は推計で令和５年は４６１人となっており、募集人員４８０人を下回っているのだから定員割れも当然のことで、５年後の令和１０年卒業生は３９０人と推計され更に減少する。
　人口減少はどの自治体もが抱える問題だが高校進学者が７０人も減るとなれば公立高校の学級減は避けられず場合によっては再編統合も有り得る。
　少子化問題が高校の間口減に、そしてその先の大学の学生確保にも影響し経営難へと続いてしまう。
　市立稚内病院の看護師不足も、ここ数年定員の半数程の入学者でその学生の大半が地元以外のようで、当然卒業後は地方に戻ることになり稚内に就職する看護師は何人もいないことになる。
　高校、大学の学生確保が至難になるわけである。