先週のことども
選挙も勝ち負けだけに験をかつぎ「大安」に出馬表明する。現に工藤広氏が稚内市長選への立候補表明した21日は大安であった。
市立稚内病院のクラスター(感染者の集団)も収束に向い懸案事も落ち着きを見せていることから21日か26日2月にズレ込んでも1日だろうと踏んでいたが、一番早い21日の表明になった。風無後援会長はじめ中田商工会議所会頭らと会見に臨んだ光景は経済界の工藤氏への期待の大きさを物語るものであり眼前に敵無しの感さえあった。
対抗馬が出るかはアンテナが錆びてきた筆者は知るよしも無いものの、「無投票はいけない」などと考えている市民は少なくなく、もしかしたら今後、そのような動きが出るやも。選挙は水ものであり対抗候補が出れば工藤陣営とてうかうかできまい。4月23日の市長選告示まで目が離せない状況にある。
人の心は移ろいやすく、味方が敵に、敵が味方に転じることもあり、まるで戦国時代の国盗り合戦のよう興趣がある。信長、秀吉、家康と天下人が代わる時代にあって、その後260年にも及ぶ徳川の治政の礎を築いた家康は、現在NHK大河「どうする家康」のよう最初から出来た傑出した人間でなく数々の辛酸を舐め〝古だぬき〟と言われるほどの老獪さを身に付けた。
そういう意味では副市長含め37年間も市に奉職し市長として12年間の経験は伊達や粋狂でなく、未だやり残した事がある工藤氏にとって是が非でも選挙戦になれば勝利せねばなるまい。
自ら退けぬ辛さに同情しているところだ。