堀川さん 亡き友への鎮魂歌で60余年ぶりにギター再開
83歳になり認知症防止で60年以上ぶりにギターを再び始めた萩見3の堀川隆さん(85)は亡き友人に鎮魂曲(レクイエム)を捧げるため日々、練習に励んでいる。
20代前半に運送業をしていた時、仕事仲間と一緒にギターを始めたという堀川さんは当時、流行っていた歌謡曲や演歌、ハワイアンなどが弾けるよう夢中になって練習。その後結婚し転職などもしてギターに触れることはなかったが、妻(81)から認知症予防のため薦められたギターの2年半に及ぶ練習で今では演歌、民謡などレパートリーが100曲を超えるようになった。
同じくギターを趣味にする息子(59)からプレゼントされた愛用のアコースティックギターで毎日、30分ほど練習。「若い時と比べて今の方が上手く弾けるようになりました」という堀川さんは今、近所に住んでいて10年以上の親交があり昨年に亡くなった友人のため演歌歌手・山内惠介の「古傷」という曲の練習に取り組み「よく友人と『古傷』のメロディーが良いなど話していた。上手くなったので天国から聞いてほしい」と話していた。
日々、練習する姿を見ている妻は「認知症防止で60年以上ぶりに再開したギターを弾いているお父さんが元気でいることが嬉しい」、息子も「親父が元気で楽しそうにしている姿を見ると嬉しい」と話していた。