時の話題 「将来見据え就業を」
昨日の朝刊に遠別町の道の駅えんべつ富士見と旭温泉両スタッフ募集のチラシが折り込まれていた。稚内ばかりでなく近郊の町でも人手不足は深刻化している。
とに角、あれこれ手段を尽くしても人が集まらない。小社でも10年近く前には休みが取れないと敬遠される記者職でさえ3、4人の応募があり高を括っていたところ、この数年の募集で来るのは50代以上の高齢者がほとんどで20~40代からは全く応募がない。
聞くところによると他の会社も同様な状況にあるようで、承継者がおらず会社を畳むように、働く人の絶対数=マンパワーが極端に足らず、廃業という憂き目に遭う危機感を持っている。
コロナ禍という不測の事態が生じ業績が落ち込み左前になるだけでなく「少し感染も落ち着いてきたので反転攻勢を」と構える経営者にとって人手不足は足枷となり抜き差しならぬ状況を招来することもある。
いかに優秀な人材と言えど一人で出来ることには限界がある。他の人材を求めても空振りが続くなら会社が持たない。武田信玄ら戦国大名の言ったよう堅固な城以上に必要なのは石垣たる人材なこと論を俟たない。
行政などに頼ってもこの問題は解消されるものでなく、自らが工夫し人を集めなくてはならないのだが、例えばだが高給というアメで募集してもそこまでの話で、長続きせず元の木阿弥に帰することになる。
就職は生活の糧を得るだけでなく己が人生の一大事であり足元よりも先を見据え就労先を選択するべきだ。