時の話題 「コンポスト葬」

 現在合葬墓が稚内霊園内に整備され、来春から利用可能となる。
 亡くなった方を火葬し墓地や納骨堂に収蔵して、3回忌など故人を供養するのが日本の風習だが、少子化などでお墓を継承できない家庭が増え、合葬墓の需要が高まっている。
 このほか、近年は散骨を望む人も少なからずいると聞く。
 米国で〝人体練成〟という新しい埋葬が行われている。「コンポスト葬」とも言われ、家庭で堆肥を作るコンポスで人体を堆肥にするのをイメージするとよい。
 米ワシントン州が米国内で一番早く2019年5月から始め、5番目となるカリフォルニア州が21年に法案が可決され27年から始まる。米国は州により火葬、土葬が行われているが、都市部では土葬する土地が確保できず土壌汚染にも繋がり問題化している。火葬は二酸化炭素が大量に排出され地球温暖化を加速させるとして、このコンポスト葬が一定数支持されているという。
 カプセルにウッドチップを敷き、バクテリアで30日ほどで分解、堆肥化させ更に2~4カ月かけて硬化させる。
 1カプセル1体で、他人と一緒にされることはなく約85㍑の堆肥ができ遺族に引き渡される。食用の物には使えないルールなどあるが、家庭菜園で利用されたりする。
 このコンポスト葬の料金は60万円ほど。火葬は6万円だが、葬儀では墓地を含め550万円ほどとなるので割安感がある。
 現行法で日本では無理のようだが、少子化の進展で普及することも考えられよう。

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