時の話題 「特殊詐欺と日本人」
先日、宗谷管内の50代女性が、パソコンがウイルスに感染したと3回に亘り電子マネーを騙し取られたという還付金詐欺事案が発生した。
詐欺グループはあの手、この手で金銭を騙し取ろうとしている。
特殊詐欺では、振り込め詐欺が聞き慣れているが、ほとんどの人は自分は騙されないと根拠のない自信を持っている。
この肉親の情に付け込む詐欺は、欧米などでは余りないという。
まず欧米国は小切手文化のため、受け子が換金できない。ATMも入金後24時間経たないと指定口座に振り込まれない。また、その間キャンセル可能、更に一日の引き出し額も300㌦(約4万円)とシステムが違う。
そして日本人の特徴として、困ったと聞くと息子や孫のために直ぐお金を送る。欧米国などは、大学の学費も出さない。成人になったら援助ゼロが当たり前、当然「会社の金を置き忘れた」、「株で大損した」と電話しても「自分で起こした問題は自分で解決しろ」と怒鳴られるのがオチで、相手が子どもだろうが孫だろうと一銭も出さない。国にもよるが「同僚が取りに行く」などと言っても、本人が受け取りに来るのが礼儀だとして、本人が顔を出さないと渡さないという。
この種の詐欺が成功するのは、子どもや孫の友人や同僚の名を騙られた時に簡単に信用する子どもや孫に甘い民族だからである。
弁護士、医者、警察官などとの肩書きに日本人は弱く騙されるのは問題だが、困っている人に手を差し伸べる日本人の優しさは失いたくはない。