時の話題 「稚内の経済は」

 日本政策金融公庫旭川支店の今年春先(4~6月)の道北地方の小企業動向調査によると、業況判断、売上、採算、資金繰り4項目のDI値は押し並べて今年1~3月期を大幅に上回り、7~9月期も高い伸びを示すだろうとの見通しを公表した。
 4~6月は実績なのでその通りなのだが、7~9月は飽くまでも期待値を含有した予測であり、予測通りになったのかは判らない。
 稚内の経済状況を探る時、重要なのは基幹産業の状況である。水産業は沿岸漁を主体に堅調で、中でもホタテとナマコ漁が稚内全体をけん引しており過日会ったナマコ漁師は「今年こそダメだろうとの意に反し、何処からか湧いてくるように個体がおり浜値も高く(㌔4000円超とみられる)終漁しました」と望外の水揚げに終始目尻を下げていたかに見えた。
 宗谷漁協のホタテ漁に関しては悪いことは一つも聞こえてこないので推し量るに至極順調なのだろう。ここまで死角なしと言ったところか。
 稚内漁協の昆布漁は天候の関係もあり浜値が高いノナ漁に勤しむ漁師が多いようで今年も期待できないというのが現状のよう。
 観光は昨年、一昨年に比べると好調なものの、回復には未だ々々で「どうみん割」など観光刺激策でどこまで持ち直すのか。いずれにしてもコロナ禍前の水準には道遠しと言ったところか。
 コロナ禍であっても程々の発注があった土建業界だが、今年度は大型工事がない上、民需も弱く踊り場状況にある。が元々堅調な業界であり期待したい。

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