時の話題 「北電に物申す」
北電が燃料費調整制度上限額を撤廃し、電気料金の更なる値上げに踏み切ることに、電気を供給するという国の根幹に係わる企業は「いいもんだ」との感慨を強く持った。
報道によると、石炭など原料費の負担を被っているような事が書かれていたが、このような時に使うのが内部留保であり、経営努力しない北電の経営体質の甘さを指摘したい。
泊原発再稼働のため北電は巨費を投じており、言ってみれば夢物語に現を抜かすなら現下の情勢を踏まえた対策を講ずるべきであったろう。再稼働できない原発の代替策として石炭など燃料とした発電所は老朽化も相俟って整備点検に費用が掛かるだろうし、ましてやカーボンニュートラル(脱炭素)を標榜する中、二酸化炭素を大気中に大量放出する石炭火力発電所フル稼働は時代に逆行するものであろう。「原発再稼働」を錦の御旗にし大枚をつぎ込み挙げ句の果ては「運転できません」の責任は誰が負うのか。
どの民間企業も経営戦略の失敗はトップの責任であり、いわんや道民負担を増やしノウノウとする北電の経営陣には呆れる。一流大学を卒業し漫然と入社した人物が年功序列で要職に上がり二進も三進も行かなくなるというのは北電ばかりでなく一流企業によくあることなので今更驚きもしないが、無能ぶりには助ける言葉もない。
冬に向かい電気料金は嵩んでいく。楽な暮らしでない庶民から徴れるものは徴っておこうでは経営者はいらない。幹部は末端の社員が苦情を聞かされ辛酸を舐めていることを認識するべきだろう。