海難など備え合同救助訓練 知床事故受け海保、警察、消防
4月の知床半島沖での観光船の沈没事故を受け19日、稚内海保は稚内港東防波堤で稚内署、稚内消防署と合同で海難事故の救助訓練を行い有事に備えた。
観光船と同様の海難事故が稚内沖で起きた際、迅速に救助できるよう3機関の協力体制を構築しようとの初の合同訓練で、19日午後海保職員や稚内消防署の潜水士ら26人が参加し行われた。
最初に東防波堤の消波ブロックで釣りをしていた2人が足を滑らせ1人はブロック上に転落。もう1人は海中転落したことを想定し行われ、ブロックからの引き揚げや潜水捜索し転落者を救助した。
稚内港内で漁船が沈没し乗組員4人の海面漂流を想定した訓練では、巡視艇「きたかぜ」や警察の警備艇「そうや」が捜索し、岸壁で待機中の稚内消防署救急隊に引き渡した。
海保は「今後も消防や警察と合同訓練を重ね事故が起きた際に迅速に対応できるようにしたい」としている。