市病混雑解消には建て替え必要 市議会民文委開く 市病クラスターは終息

 19日、市正庁で市議会民生文教常任委員会が開かれ、8月上旬にあった市立稚内病院での新型コロナウイルスのクラスター(感染者の集団)と地域医療と介護のあり方検討のための調査の実施―の報告ほか、市立病院窓口の混雑改善、稚内市子どもの未来応援奨学金小中学校のトイレ洋式化の現状と今後の見通し、科学館・水族館のバリアフリー整備について4点の調査事項で質疑応答があった。
 市病のクラスターについて寺下庶務課長が最終的に15人まで増えるも17日をもって終息し、この間、当該病棟の新規入院を中止し医師・看護師らのPCR検査を発生以降毎日行い感染拡大に努めたとした。
 市病の窓口混雑改善については、中村医事課長が一日平均し715人が来院し多い日には900人を数える実態を説明した上で▽高齢者施設入所者には2020年からオンラインでの振込み精算▽午前中に集中するので午後への分散▽精算窓口を3カ所→4カ所に増やし対処しているとの話に、相内議員(志政会)は「全然、混雑は改善されておらず、そもそも立たしたままにしているのは通院者にとって苦痛だろう」などと他の緩和策を求めると、手塚事務局長は「長蛇の列は私たちも心苦しく思っている。狭あいなのが問題で、旭川医大では椅子に座って待つようにしておりベターなんだと認識しているが、現状、抜本的な混雑改善策を見出せない」と胸の内を明かした。
 マイナンバーカードに健康保険証がヒモ付きになり有効性について中村課長は強調していたが、相内議員が同カードの利用者少ないことを指摘すると、中村課長は「院内と広報紙での周知に努めたい」とした。
 この遣り取りを聞いていた松本議員(仁政友会)は「混雑改善には病院を建て替えるしかあるまい」と述べると手塚事務局長は「昭和59年建築から38年経ち改築しなければとの認識はあるが、現状の混雑を改善するのが先決であり緩和策に努めたい」とした。
 この問題については中尾議員(日本共産党)から「他の病院に配置しているよう困っている人への声掛けも必要ではないか」と要望していた。
 子どもの未来応援奨学金については伊藤議員(自由クラブ)が「稚内市独自と言うが、国の施策に乗っかっているだけではないか」と詰め寄ると、細川教育部長は「低所得世帯で進学を諦めている子供達に将来の希望を持てるよう助成するもので御理解いただきたい」と答弁していた。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です