最後の25株を植栽 関係者がこうほね沼に
浜勇知にある〝こうほねの沼〟で28日、環境省稚内自然保護官事務所など関係者が別の場所にあった水生植物ホッカイコウホネ25株を移植する作業を行った。
沼は4年前、水位を保つための地下水を汲み上げるポンプの故障で干上がり、自生していたコウホネが全滅。その後、稚内市がポンプを直して以降、沼の水位が戻り、一昨年秋から自然保護官事務所を中心に稚内市、宗谷総合振興局など関係者がコウホネ再生を目指し移植など保全活動を行っている。
28日午前、北大総合博物館の首藤光太郎助教の指導の下、関係者10人余りは約10㌔先の夕来地区の群生地から持ってきたコウホネを水深50㌢ほどある沼水路入口近くなどに移植した。
昨年夏に植えた25株は今月上旬、ドローンを使った調査で水面に浮いていた葉が85枚、6輪が咲いていたことが確認され、自然保護官事務所の柴原崇国立公園保護管理企画官は「昨年夏に植えたものは、しっかり根付き、開花した花の確認ができました。環境省の再生事業としての移植は今年で終わりになりますが、今後は自然に増えていくことを期待したい」と話していた。