イカ釣り漁船きのうの夜、初入港 「今年の漁も厳しい」と船長
稚内港に今年初めてイカ釣り漁船が1隻入港した。所用のため水揚げは無く、急きょ稚内に入ってきたという船長は「数日前に苫前沖などで漁をしていたが、今年は全くイカが獲れない」と漁の先行きを不安視していた。
石川県沖などで漁を行い、イカの群れを追って青森や函館、苫前、小平などで漁を続け、毎年のよう稚内港に一番乗りする八雲町のイカ釣り漁船「第27勝宝丸」は20日夜、稚内漁協市場前の第2副港に入港した。
毎年この時期、青森~苫前までの漁場には深海から上がってきたイカの群れが集まるが、温暖化の影響で海水温が高くイカ以上にマグロの群れが多く、イカを食い荒らしているという。
苫前沖で自身も含め数隻が漁をしていたが「マグロのせいでイカが全くいない。発泡1箱も獲れない状況にあり、今後の礼文沖などで漁ができるか心配だ」と話していた。
年齢もありそろそろ引退時期が近付いてきていると話していた船長は「目の治療をし体調を見ながら漁をしたい」と本紙の取材に答えていた。