時の話題 「牛殺すことなく」
随分、世間体を気にする御仁もいるものである。小紙の「読者コーナー」にあった指摘を捉え協賛広告にお付き合いできないと恐縮しながらも営業の社員に言い放ったという。
4月25日に載った読者コーナーには、その会社のクリーンなイメージの一方、所有する建物を市に無償譲渡した件で「人様に何かを差し上げたり譲る際には相手に負担を招かないようするのが前提です…ならばと腹を決めて即営業できるよう修繕し譲渡したのなら株も上がったのは」などと厳しいものだった。
その投稿を掲載したことは小社に勿論責任があり、怒るのももっともな話しであり仕方ないこととは思うも、善処して戴ければと思わぬでもない。
その会社、社長と大立回りの喧嘩をするつもりはない。報復策には当方も受けて立たねばならず相手方の対応を小欄に認めることにしたものの、繰り返しになるが、喧嘩するつもりはない。
大昔、東京の方だが「けんか太郎」と言われた水商売やら手広く経営していた社長さんがいた。当方、その社長と比べようがないものの、日がな物書きをしている身である。ハレーション起こることを憂慮している。
生きて社会生活を営むには障害が多々ありハムラビ法典的な考えは否定しないが、世論の身近にある立場の個人・法人に実行した場合、互いに予期せぬ事態に発展することもあるだろう。
鬼が出るか蛇が出るか分からぬが、余りにもの敏なる反応は相手の闘争心を掻き立てることもあろう。角を矯めて牛を殺すことなきよう願っている。