時の話題 「人手不足」

 人手不足はどの業界にも及びウイズ・アフターコロナの経済の足枷になっている。
 稚内職安の7月1日現在の求人情報による本紙掲載分19件のうち猿払村4件、豊富町3件、利尻町、天塩町各1件と稚内市以外の求人がほぼ半数の9件ある。これまでない現象である。
 求人といえば医療や福祉、建設業の専門職はもとより事務や軽作業の仕事が多かったが今回の職種を見ると、介護、事務員、建設作業員だけでなくレストラン業務全般、飼育作業、珪藻土粉砕作業など比較的に広範囲に及び人手不足が顕在化している。
 人が減るということは職を求める人も減少するということであり逆説的には職など求め人が減少した結果、稚内など地方では人手が足りなくなり募集することになる―というトリクルダウン現象を呈しているのだろうと推測する。
 マチの経済というのは基幹産業があり、その職種に人が多く雇用されることによって活性化する。水産業、観光、公共事業を主幹産業とする稚内もこれまでは基幹産業に人が雇用され体裁を保ってきたが、どうも最近は非正規の募集が多く就職する方も食い凌ぐというケースがあり雇用状況としてマッチングしていないのでないか。
 この人手不足というのか応募しても申し込み者が少ない・無いというのは市役所にも通じているようで、職種とかの問題でなく稚内全体の構造的問題と化しており自治体存続にとって由々しき事態といえよう。弊社も製作部員を募集中で、青雲の志持った若者が門を叩くのを待っている。

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