時の話題 「ボーナス月だが」

 物価の高騰は春だけの一過性でなく夏も続き日本ばかりでなく世界各国の国民を鞭打っている。
 冬から春への端境期は野菜が生産不足になり値段が上がるのは通り相場だが、今年は小麦やトウモロコシの一大生産地ウクライナへのロシア侵攻によって輸出がストップしてしまい、ウクライナは来年以降も生産できず小麦の需給は逼迫しパンや麺類など広範囲での影響は避けられそうもない。
 「世界の穀倉」と言われる一大生産地だけに、これら農産物が消費者に行き渡らないという事態になると、天然ガスや原油などエネルギーだけでなく食料難に陥ってしまい、先進国は未だしもアフリカなどでは餓死者がかなり出るのではと危惧されている。
 世界は今やグローバル化し、対立する国同士が戦火を交えるだけでなく他の国々にも影響を及ぼす。それだけウクライナとロシアという食糧も資源もある国同士の争いはシリアやアフガニスタンなどの比ではない。
 日本国内の値上げラッシュは今年に入り半端ない勢いにあり灯油ガソリン、電気だけでなく野菜や食料品の値上がりは驚くほどで、車を製造する半導体、家を作る木材も不足しており、ほぼ全ての物が需給バランスを崩し値上げされている。
 物価が上昇一方なのに上がらないどころか下がっている給与。どう生活すればいいというのか。加えてコロナ禍である。
 今月は夏のボーナスの時期だが、官庁と違い民間の懐はやせるばかり。支給できない会社が増えるのではと憂慮している。

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