時の話題 「ウイルスの脅威」

 我々はコロナウイルスによってこの2年余り、様々な制限を受け生活してきたが、未だ終息には程遠い上、ここに来て急性重症肝炎、サル痘の発症が報告されている。
 国内での16歳以下の急性肝炎は5月20日時点で24人報告されている。いずれも死亡や肝移植などの重症化例は報告されていないが、外国では死亡者、また重症化し肝移植の治療を受けた例もある。
 この小児の急性肝炎はウイルス性のものと推測されているが、未だ原因とされるウイルスは特定されておらず原因不明で、嘔吐、下痢、黄疸、関節痛・筋肉痛や発熱などの症状を引き起こす。
 サル痘の感染例は幸い国内での報告はまだ無いが、イギリスやアメリカで患者が確認されている。
 サル痘は身体の発疹頭痛や発熱、リンパ節の腫れなどだが、時に高熱により免疫機能の低下がみられる。一般的な感染症に似た症状で、昭和55年根絶宣言された天然痘より重症化リスクは低いよう。
 問題は欧米などの患者の大半がアフリカへの渡航歴が無いにも拘らず感染例が続出していることで、CDC(米疾病予防管理センター)が危機感を強めている。人から人への感染リスクは低いようだが、飛沫感染や接触感染もあり、インフルエンザ対策と同様にうがい、手洗い、マスク着用が基本にした一般的な感染対策が奨励されている。
 コロナに加え、これら奇病ウイルスがこの先も我々の生活に影響を与えるだろう。自分や大切な人のため医療崩壊を防ぐためにも、基本的感染対策を気を緩めないこと肝要だ。

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