露の侵攻を非難 市議会 コロナ対策は適宜対処
稚内市議会は8日の本会議で、ロシアによるウクライナ侵攻を厳しく非難し平和的解決を強く求める決議案を全会一致で可決した。
決議では「ロシアによるウクライナへの侵略は、国際社会の平和と安全を著しく損なう暴挙であり、これまで築き上げてきた稚内市とサハリン州にある友好都市との交流、さらには日本とロシア両国の信頼関係に重大な影響を及ぼすものでありロシアの行動は明らかにウクライナの主権及び領土の一体性を侵害し、国際法の深刻な違反である」と指摘。市議会はウクライナ侵略を厳しく非難すると共に、国際法を遵守し、軍の無条件での即時撤退と国際法に基づく誠意をもった対応を行うよう強く求めるとした。
続いて代表質問が行われ、最初に伊藤正志議員(自由クラブ)からの新年度予算編成でのコロナ禍における予算措置への質問に、工藤市長は「コロナ対策経費については、3回目のワクチン接種に係わる経費のほか、感染拡大の収束を見据えた観光客誘致のための経費などを計上した」とし、コロナ対策については全てを予算化している訳ではなく、社会経済状況の変化や地域の実情を見極めながら、その時々の状況に必要と判断されるものついて、これまでも補正予算などで対応しており、令和4年度も同様な考え方で進めていきたい―と答えた。
看護職員不足などにより今月末で入院病床が休止となる市立こまどり病院の状況を踏まえ今後の看護職員の確保に向けた取り組みなどへの質問には國枝病院事業管理者が答え「看護人材の現状について市立病院はここ数年看護職員不足の状況が続いており、特に昨年度は中途退職者が急激に増加し、今年度末時点の退職者数も同規模の見込みとなる。このため、これまでの看護配置を維持することが非常に厳しい状況となり、看護体制の縮小による病院事業全体への影響を最小限に抑えるため、分院の療養病棟を休止し、本院に看護職員と療養患者を集約する決断に至った」と答えた。
職員確保の取り組みに関し、國枝氏は「交替制勤務の看護職に適した心身の負担が少ない夜勤体制の導入、看護補助者の夜勤配置により看護職員の負担軽減に繋がる取り組みを進めるほか、勤務年数に応じた研修体制の充実など能力を最大限に発揮できる職場環境を整備し、職員の定着を図っていきたい」と述べた。