時の話題 「公文書改ざん」

 人の記憶ほど当てにならないものはない。今冬の降雪量が昨冬より85㌢(2月末)も少なかったというのだ。昨冬は2~3月にかけ少なく雪融けが順調に進んだという事が頭に刻み込まれたのか。
 7日の本紙記事によると昨冬は記録的な大雪(降雪量447㌢)とあるも個人的にはそのような印象はない。
 過去の事を頭の中に留めることを記憶というが、降った雪の量でさえ曖昧なのだから記録に留めておくのが大事な作業であるのは論を俟たない。
 そういう意味では公文書は官庁にとって書き換えなど出来るものでなく、増してや改ざんするというのは有り得ない話である。
 森友学園への土地の不当な廉価売却に関し近畿財務局から決裁文書の改ざんを強いられた赤木俊夫さんが自死する前に改ざん経緯を記した〝赤木ファイル〟で浮かび上がったことは公文書をないがしろに扱おうとする国家上級官僚の姿勢であろう。赤木さんは生前「決裁済み文書は修正すべきではない」と強く抗議していた。
 公務員を指して「公僕」と呼ぶのを耳にしたことがあろう。国民など公衆に奉仕するのが公務員の務めであり、時の総理であれ妻であれ副総理であれ誰が絡んでいたとしても文書に黒塗りの、増してや文書を変えてしまうのは神を冒涜する愚行であり、当時の近畿財務局長ら関与した公務員は断罪されなければならない。
 稲垣昭則氏や佐々木政美氏が市議だった頃、稚内でも黒塗り車ならぬ黒塗り文書の回答が随分あったよう。事実を糊塗しようとしてはいけない。

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