時の話題 「天運なければ」

 年取ってのぼけ(認知症)以外に幸せぼけなる言葉もある。今の日本人、総中流意識の成れの果てなる幸せぼけが彼方此方で充満しておりミスが多いばかりか覇気も無く日本は世界から立ち遅れるようになってしまった。
 筆者の年(67歳)になると一部認知症と幸せぼけがごちゃ混ぜになり、人格的には多重人格ではと自身さえ疑う始末である。他人から見ると「あの人おかしいよ」と評されることもある。
 比較的に正義感強く今の仕事(記者職)に就いたと長年勘違いしていたが、単なる偶然の賜であり正義感もへったくれもなく勿論、天賦の才もない。
 NHK大河ドラマ「鎌倉殿の十三人」が面白い。脚本は三谷幸喜氏。鎌倉幕府を興した源頼朝(大泉洋)が窮地を経験しながら坂東(関東)を制圧する過程で当時、随一の勢力を誇る上総広常(佐藤浩市)が頼朝の支援に回るか回らないか、ためらっていた時、主人公の北条義時(小栗旬)が「佐殿(頼朝のこと)は天に守られております」と言い、実際に夜襲をかけられても生き延びる頼朝に対し上総広常が味方につき勢力を広げ、弟義経の参戦もあり、最終的に壇ノ浦の戦いで平家を滅亡させ幕府を樹立するのだから、よく言う天運を持った男が頼朝だったのだろう。
 戦国時代の信長、秀吉、家康も、「今太閤」と言われた田中角栄氏も天賦の才を持った傑人ということになろうか。
 稚内では市長を務めた西岡斌氏、浜森辰雄氏、横田耕一氏、現市長の工藤広氏も天運に恵まれた御仁には違いない。

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