今後、緩やかに増勢か 商工リサーチ道北1月倒産 2件で1桁台125カ月連続
東京商工リサーチ旭川支店は、1月の道北地区の企業倒産状況をまとめた。
2件(前年同月1件前月3件)発生し負債総額5億3700万円(前年1千万円、前月1億6554万円)。倒産企業は三島管財(旭川市・温泉旅館「高砂温泉」経営、負債2億500万円)と滝川スポーツクラブ(滝川市・スポーツクラブ経営、負債2億8700万円)。
これで単月での一桁台倒産は2011年9月から125カ月連続し、10億円超える大型倒産も19年12月の士別カントリー俱楽部の11億7200万円以降26カ月連続し発生していない。
今後の見通しについて同支店は、同社がまとめた昨一年間の道内の休廃業・解散企業は2079件で前年比微減で推移しているとし「これはコロナ禍での資金繰り支援や助成金・給付金などの支援策が倒産・廃業・解散の減少につながったと見られる。ただ企業を取り巻く環境はコロナ禍だけでなく原油高や原材料価格の高騰ほか円安、そして業種によっては人手不足感もあり体力が脆弱な小規模・零細企業は売上増を支える資金需要の高まりに円滑に対応できなければ黒字倒産を招きかねない。
コロナ収束後には事業性評価をはじめとした企業価値がより厳格に問われる時代が待ち受けており、アフターコロナに対する不安から事業継続を断念する企業が増えることが予想される。今後、倒産が緩やかに増勢する局面を迎える可能性が高まっている」としている。