今年限りで江戸凧の製作中止 木村巧さんが市民に残る50枚贈呈

 凧作り名人の木村巧さん(85)は、誕生日や長寿祝いなどに贈る飾り凧「江戸凧」を市民にプレゼントしている。
 4月上旬に西浜交流センター広場で2年ぶりに開催する予定の凧揚げ大会に向け干支の凧作りなど準備している木村さんだが、凧作りに使う和紙などの材料費が昨年から3倍以上に値上がりしたこともあり、贈答用として作っていた江戸凧作りは今作っているものを最後に、これまで完成させ保管していた50枚ほどある江戸凧を欲しい人に贈っている。
 下絵描きや色塗りなど細かい作業を経て3〜5日を費やし完成させる江戸凧は、戦国大名の武田信玄と上杉謙信の戦いを描いた川中島の戦い、江戸時代に町の火消し役として活躍した「め組」など迫力ある絵柄の凧を用意している。
 木村さんは「江戸凧作りは今年限りでやめますが、凧揚げ大会用はやれる範囲で作っていき、日本の伝統文化を伝えていきたい」。欲しい人は木村さん宅を訪れるとよい。

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