市立図書館に〝西野文庫〟誕生 稚高教諭の故西野さん寄贈

 昨年末、市立図書館に元稚高教諭の西野信さんと妻の忠子さん(共に故人)連名で本棚と現代美術書など寄贈され、18日から「西野文庫」コーナーが設けられている。
 西野さんは厚真町出身。父親の転勤で稚内に住んだことがあり、稚内中学校(現稚高)を卒業後、秋田大学に進学。1949年〜1965年まで17年間に亘り、稚高の物理教諭として教鞭を執った。退職後は福島県須賀川市に引っ越した。稚内市には以前1000万円を寄付している。
 3年前、西野さんから図書館に本など寄贈したいとの話があり、昨年末までに本棚と世界美術大全集、現代日本美術全集など592冊が届いた。図書館で展示の準備をしていたところ、体調を崩した西野さんはコーナーの完成を前に、昨年12月20日亡くなった。
 図書館職員は「西野さんに準備の様子を伝えた際はとても喜んでいました。コーナーを準備していた時、完成を待ち侘びる教え子さんもいました」と話していた。
 コーナーでは、美術書や歴史書など385冊が展示。本の貸し出しは行わず館内での閲覧に限られている。

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